今までにたくさんのダイエット方法の栄枯盛衰を見聞きしてきた気がします。
振り返りにちょうど良い資料があります。老舗の健康雑誌3誌の新聞広告に食品を使った「○○ダイエット」と掲載された「○○」部分を集計した、群馬大学の高橋久仁子教授(ウィキペディア リンク)の調査結果です。
5年間ごとに見た”健康雑誌”3誌の新聞広告に登場した「○○ダイエット」(50音順)
1986~1990年 粉ミルク(1989) トマト(1990) 水飲み(1990) 1991~1995年 1996~2000年 アシタバ茶 チーズ 赤ワイン 酢黒豆 アロエ チューインガム 朝だけ断食 酢タマネギ アロエジュース 中国紅茶 アズキ 酢納豆 アロエプロテイン 超低力ロリー食品 アロエ快便 酢ハチミツ ウコンのお茶 チョコレート あんみつ ゼリー オオバコ トウガラシ イチゴ ダイコン 大麦粉 トウ茶(中国渡来) イチゴミルク 大豆ココア おから 豆腐満腹 1日5食 大豆茶 お好み焼き トウモロコシのお茶 イモジュース 大豆トウガラシ茶 ガム トコロテン うす味コーヒー タウリン ガルシニア ニンジンジュース 馬の油 タラの芽 力レー 蓮の葉茶 おかゆ満腹 チーズ 間食し放題 ハチミツ おからクツキー 朝食抜き 寒天 ハトムギ 沖縄酢 トウガラシ 寒天ヌードル 花茶 オリーブ茶 トウガラシ茶 かんぴょう粉 バナバ茶 オレンジ 豆乳 きな粉ココア ハープ ガルシニアコーヒー ドクダミアロエ茶 ギムネマ茶 ビスケット ガルシニア杜仲茶 トマト キャベツ 冷や奴 力レー 納豆 クレソン葉 フノリ キクラゲ 納豆1パック 黒茶 プロタミン キトサン ナツメヤシ 桑の葉茶 紅芽茶 キャベツ ニンジン 玄米コーヒー 細寒天 魚菜 ニンジンジュース 酵素 マイタケ グレープフルーツ 発芽玄米らくらく 紅茶 マクロ缶 玄米ドリンク バナナ 粉酢 水飲み 黒米ドリンク ハマナス 粉ミルク 水飲み極楽 黒豆きな粉 ハマナス茶 コンニャク モヤシ満腹 黒豆酢 粉末緑茶 サンゴ草 野菜スープ 黒豆茶 マイナスイオン水 ジャワティ ゆで卵 コーヒー粉乳 水飲み 深海タラ ヨーグルト 5色 焼き梅干し 酢黒豆 ラーメン コマツナジュース 焼きトマト スパゲッティ ランの花のお茶 ゴマハニー 羅漢果茶 ゼリー リンゴ 昆布チツプ 緑茶モロヘイヤ 大豆 レモン杜仲茶 サラシア茶 リンゴ酢 卵 ショウガ レモン ショウガ紅茶 レモン水 「食べもの神話」の落とし穴 高橋久仁子著 講談社 2003年 より引用(AMAZON リンク)
それにしてもたくさんあります。決定的なダイエット法がないことの裏返しでしょう。
前述の高橋久仁子先生は「フード・ファディズム」という概念の普及に努めておられます。「フード・ファディズム」とは「食べものに対する過度で極端な考えの総称」です。高橋先生の著書には「ダイエットに王道なし」「健康維持に王道なし」であることがこれでもかと例示されています。食べものは命を維持するもの、それ以上でも、それ以下でもありません。
それでもダイエット法は次々と登場し、消えていきます。楽して美しく健康的な体型になりたいという欲求は、過去の経験を合理的に判断することを忘れさせる力があるようです。
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