林總さんの本の登場人物は凄い人ばかり

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」をはじめとする初級者向け会計関連書籍を多く書いておられる、林總(はやしあつむ)さん。公認会計士で経営コンサルタントをなさっています。

キャッシュフロー経営を主軸にした本が多いです。キャッシュフロー経営なんていうと難しく聞こえますが、「会社は現金製造器」や「倉庫は風が吹き抜ける状態が良い」などなど、大変わかりやすい表現で説明してくれるので、この方の本を多く読みました。

多くの本は小説仕立てになっています。幾つかの本に出てくる登場人物に似た特徴があって、それが愉快で仕方がありません。経営コンサルタントに関わる人の多くがスーパーマンなのです。学歴と成績が超エリート。そこまで極端に設定しなくても本の内容は左右されないだろうと思うのですが、なぜか超エリート。

●「つぶれない会社には「わけ」がある」の小早川俊一さんは…
東大法学部を主席卒業後、一流銀行に就職するも、ハーバードビジネススクールに入り直し、そこで最優秀賞を獲得。その後、米国系コンサルタント会社に就職。複雑な金融商品を開発するも、金儲け主義に悩む敏腕経営コンサルタント。

●「会社の「ウソの数字」にダマされるな!」の主人公、経理課長の団達也は…
東京大学卒業後、外資系コンサルタント会社に就職。その後、ハーバードビジネススクールを合格するもあえてシンガポール大学ビジネススクールへ入学しMBAを取得、主席で卒業。ディベートの達人。

●「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」の経営コンサルタント、安曇氏は…
上場会社の社長と同時に大学院で会計を教える。本を何冊も出している。世界を飛び回り活躍中。美食家。

現実ではお目にかかれない方々ばかりです。どうしてなのでしょう。

推理その1:経営コンサルタントとはかくあるべきという著者の理想。不断の努力により知識としての水準は最高であり、かつ、実践にも長けていなければならない、それが経営コンサルタントだ!という熱い思い。

推理その2:経営コンサルタントとはかくあるのだ、という著者の自負。私は知識も最高、実践にも長けているのだ!という強い自己顕示。

推理その3:経営コンサルタントとはかくありたかったなぁ、という著者の憧れ。私はそれなりの学歴だったけれど、こんなんだったら良かったのになぁ~、という遠い眼差し。

はたして著者は狙っているのでしょうか、それとも自然に出てきてしまうのでしょうか。昔の探偵小説や冒険小説に出てくる超人的探偵さんや何でもできちゃう悪の軍団といった類の微笑ましさを感じます。

登場人物はいずれにしても、内容はとても為になる本ばかりです。