食品安全委員会委員の不同意に思う政治家の投げやり加減

マスコミではほとんど取り上げられなかった政治に絡む話です。

6月5日、食品安全委員会の委員に吉川泰弘東大教授を任命する人事が参議院で不同意になりました。この件に関し、科学ライターの松永和紀さんが記事を書きになり、不同意の根拠とされたらしい論文を書いた中西準子産業技術総合研究所安全科学研究部門長も考えを表明しました。

記事をあげるのが、予告よりかなり遅くなってしまいました。お許しいただき、おつきあいください。食品安全委員会の委員として吉川泰弘・東京大学大学院教授を任命する人事案が5日、参議院で不同意となった。民主をはじめとする野党4党の議員が反対した。その理由について、毎日新聞は5日付で次のように書いている。『民主は「吉川氏が05年...

科学技術に関して政治家が疎いのは仕方のないことですが、だからこそ各種委員会があるのに、その答申内容も良く読まず、自分達の意に沿いそうな論文を拾い集めるだけで精査もせず、重要な人事権を浅はかに行使してしまいました。

おそらく、参院の野党の代議士達は、食品安全委員会の委員長なんて熟慮に値する懸案とは思っていないのでしょう。事実、マスメディアも大して取り上げませんし、結果としてこの話しを気にする有権者も僅かだと思います。代議士の嗅覚は政治的な事柄に対する有権者の関心の度合いを嗅ぎ当てていると言えます。

僕は今回の不同意の馬鹿さ加減を知ったので、不同意の判断をした個々の議員はわからないけれど、不同意をした政党の投げやりさ加減は忘れません。日銀総裁人事でも似たようなことがありました。

政権交代を望むのなら、現政権担当政党より一枚も二枚も上手の器の大きさを、口じゃなくて行動で示して欲しいです。

※追記

日本学術会議の「2009-06-30 食品安全のための科学に関する会長談話」がこの問題の本質を簡潔に表わしています。ご一読を。

日本学術会議は、我が国の人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する日本の代表機関です。

追記食品安全委員会委員長の小泉直子氏と前委員長見上彪氏の談話が公開されていました。自身の仕事が理解されていない無念さが滲んでいます。

リスク評価の独立性と中立性に関する食品安全委員会委員長談話 リンク